書と占い「運」

書家・占い師 高天麗舟 が日常から考える「運」のあれこれ

余暇と豊かな人生

昔、お世話になっていた療育施設で 長期スパンで障害児の将来を考える勉強会がありました。

健常者の場合、大人になれば休日は友達と買い物に行ったり、 趣味に打ち込んだりと、充実した余暇を過ごせるものですが、 障害者の場合は、大人になると友達と関わる機会が急に減り、 集中できる趣味を持つ人もあまりいないため、 親にとっても子の余暇の過ごし方は大きなテーマだ、との話でした。

当時娘は3歳だったので、 仕事の話をされてもピンとこなかったのですが、 この『余暇の過ごし方』についてだけは、頭の片隅に残りました。

なぜこんな話を急に思い出したかというと、 今、私は忙しすぎる状態からようやく解放されたようで、 少しずつですがまとまった時間がとれるようになりました。

鑑定の予定が無ければ、空いた時間は占いの勉強に充てたり、 大きな作品を書いたり、本を読んだり、美術館へ出かけたりと それなりに充実した時間を過ごしていますが、 これが無趣味で、友達もおらず、時間だけがあったら 一体私はどうやって過ごしていたのだろうと恐ろしくなりました。

この『余暇の過ごし方』というのは、障害者に限っての話ではなく 全員に言える大切な話だと思いました。

時々ですが、いつまでも現役時代の役職に囚われているのか 定年退職した人が店や病院で威張り散らすという話を聞きますが、 「実」の部分にしか価値を見いだせない貧しい心のあり方に 原因がある印象です。

「陽の中に陰、陰の中に陽」という法則の通り、 一見ムダとも思える時間(生産性のない時間・お金にならない時間) の中にこそ豊かさというのは潜んでいるのではないでしょうか。

主体性を持って余暇を過ごすことや、 一人でも充実した時間を送るできれは、 いつでもどこでも楽しい状態になれるものです。

この世的なものにも振り回されず、他人の評価にも左右されない、 これこそが豊かな人生なのだろうと感じています。

 

高天麗舟