先週、周易講座で2年間お世話になった天道春樹先生に書を贈りました。(写真:「先生笑って!」の一言に固まった天道先生。笑)
易経の、乾為天(けんいてん)という卦の中にある『飛龍在天』を草書で書きました。字ヅラがとってもカッコイイです。
「先生、私、2年間お世話になったお礼に作品を書いてきたんです。もらっていただけますか?」
天道先生、あまりイヤな顔をせず、というか、むしろ興味ある表情で箱を開けるのを待ってくださいました。
草書なので、何と書かれているのか説明し、「先生、うれしい?うれしい??」「先生、いる?いらない??」と、しつこく迫ると(笑)、「うれしい、うれしい」「欲しい、欲しい」と付き合って答えてくださいました。
この作品が出来るまで、100枚くらいは書いたかもしれません。
一応、書の師にお手本を書いていただいたのですが、師の世界観が出まくっていたため、とてもじゃないけど真似できず。(笑)
改めて、基本的なお手本をいただきました。
草書だったり行書だったりのお手本を、手が勝手に動くような感覚になるまでひたすら真似して書きます。
次。まるで「わんこそば」のように師が私の目の前に半紙を置き、今度はお手本を見ずにスピーディに書いて書いて書きまくります。千本ノックに近い激しさ。
「ダメー。まだ意識がある。」
などと言われながら、これを数回繰り返し、作品用の紙に突入。
一心不乱という言葉がぴったりだったでしょう。
そうして、結果的に写真の書を迎えました。
自意識がないので「迎えた」という表現です。
我に返り、改めて自分が書いたものを見ると、これ本当に私が書いたのだろうか?というポカンとした気分と、良い書だなぁ~という感想が残りました。(不思議なことに自画自賛という感覚はない)
見どころのひとつをお知らせすると(自分で言う?笑)、〇で囲われた部分の筆の入り方がすべてバラバラな形になってます。
自然には同じものが二つとない♪…書も同じ。
意識があるうちは、この部分に自然な変化はあらわれません。
うまく書こうと思っているうちは、良いものは書けない。
モテようとカッコつけているうちは、モテない。
(笑)
すべては自意識を越えたところに。
しかし、書というのは一般の人には価値がわかりづらいものです。
今回も師に「この書を売るとしたらいくらですか?」と聞いてみたところ…「う~ん、額入れて¥50,000だな。」と。
自分でもその金額には驚きました。驚いていたところ、
「あのね、紙の大きさとか文字数じゃないの。仕上がり、デキなの。それくらいよく書けてる。僕が言うんだから間違いない♪」
ということで、天道先生にも「これね、売ると5万なんですよ♪」と。(笑)
天道先生、お荷物になるにもかかわらず想像していた以上に喜んでくださり、大阪の鑑定室かどこかに飾ると言ってくださいました。
勝手に作品なんか贈ってご迷惑かもしれないなぁ~と躊躇しましたが、贈りたいんだから贈ってしまえ!と勇気を振り絞ってよかったです。
正直、男性占い師から男らしさを感じることってほとんどないのですが、この天道春樹先生は懐が深く、大変失礼な言い方ですが、本当にイイ男です。
贅沢な私が言うんだから間違いないです。(笑)
とにかく出会えてよかった先生です。
感謝です。
高天麗舟