「人づき合いは腹六分」という美輪明宏さんの言葉があります。
少し前まで私は、この言葉の意味を単純に 「ベッタリ付き合うとお互いにワガママが出て関係がギクシャクするから」 と捉えていたのですが、
最近それ以外に思うところが出てきました。
世の中、ピッタリ自分と同じ性質の人間っていないもので、 「ある部分では気が合うけど、別の部分では合わない」 という人間関係が殆どだと思うわけです。
人が仲良くなるキッカケって、「価値観が同じ!」とか「自分と似てる!」とお互いに感じたところで関係が深まっていくものかな、と思うのですが、
面白いもので、さらに付き合いを深めていくと、 「あれ?こんな人だったっけ?」「想像していた人と違うかも…」 という事態に出くわすことも少なくありません。(笑)
「あれ?あの人とは方向性が違ってたのかしら~?」 と、ショックを受けたりするかもしれませんが、
実は、相手の一部分と気が合っていただけで、 勝手に、その「気が合っていた一部分」を通して、 自分の思いたいように相手のすべてを見ていただけ、なんだろうなと。
特に女性は群れを好むせいか、勝手に自分の好きなように 相手の人間性をつくってしまうところがあるようで このテの勘違いは女性の方が多いのかな、と感じています。
淋しい話になりますが、みんな一人です。(笑) 方向性なんて、みんな四方八方バラバラです。
だからこそ、「気の合う人」が貴重な存在になるのですが、 「すべて気の合う人」という勝手な思い込みは捨て、 「ある部分では気が合う人」と割り切って人とかかわることができれば 人を嫌う機会も減っていくだろうし、 負荷のない人間関係を築いていけるのかなと感じています。
高天麗舟