『書と占い』

さいたまで活動している書家・占い師が日々の気づきをあれこれ書いています。

怒りが抑えられない理由は?閾値と交感神経と…

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最近、心臓外科医の「南和友」さんの書かれた本をザックリですが 3冊ほど読みました。

占いの鑑定を通して、いろんな方の人生を伺うのですが、 よく今日まで生きてくれていたなぁ~という話も少なくありません。

しかし、お話を伺うたびに占い師が同情や感動で泣いていたのでは、せっかくお話してくださっている相談者の方が集中できなくなってしまうだろうと思い、グッとこらえて聴いています。

手相の師匠がよく「占い師は結婚して離婚して…くらい、いろんな経験を積んだ方がいい」とおっしゃっていたのですが、これらの本を読んで、その医学的理由がわかりました。

多くの人はある程度の年齢になると、 育児や仕事やらを通して、ドッシリとしてくるものなのですが、 晩年に差し掛かっても、よく泣いたり怒ったりする人がいます。

感情が上下するってけっこう疲れると思うんです。 「蘇活力」によると、

よく泣いたり怒ったりする人は「感受性が高い」と誤解されがちですが、自立神経の閾値が低いのです。ちょっとしたことで交感神経が働き、それに副交感神経が付いてきて涙が出ます。

「キレる」という言い方をしますが、それは交感神経の閾値が非常に低いため、興奮して感情を爆発させてしまうのです。

要するに「自律神経が鍛えられていない」とのこと。

交感神経の閾値が低いと、ちょっとしたことでもアドレナリンが過剰に出て、それを和らげようと暴飲暴食などの不摂生によって、副交感神経を刺激しようとするそうです。

そんな風に身体を痛めつけなくても、美しいものや美味しいものに感動することで副交感神経を刺激する機会は得られる、とありました。

「結婚して、離婚して…」という西谷先生の言葉は、 これまでは、漠然と「経験値の高い占い師の方が鑑定に深みが出る」ということで捉えていたのですが、こういった経験を積むことで自律神経が鍛えられ、安定した鑑定に臨める、ということでもあったんですね。

また、このような一文もありました。

自分の専門とする領域しか知らないのは、きつい言葉を使えば 〝専門バカ〟で、人間らしい生き方とは思えません。

レオナルド・ダ・ビンチ も ミケランジェロも、 いろんな分野で活動していたからこそ、相乗効果ですべてのジャンルがあのレベルになったのもあるのでしょう。

医者もそうでしょうが、占い師も技術だけではどうにもなりません。 人を導くためには、知識でなく身になった教養がものをいいますから。

そういう意味でも一発勝負の「書」は、一喜一憂を抑えるのにとても役立っています。

美術鑑賞する場合は「感動」ですから、美術館に行ったら美術評論家みたいな鑑賞ではなく、心で感じることに集中してみるといいですね。

高天麗舟