自己責任についていろいろ言われている今日この頃。 障害者は自分で育てられないんだから 強制不妊手術を受けて当たり前…という意見もそう。
そういえば10年ほど前、「役に立たないコを産んで」と 赤の他人に言われたことがありました。(笑)
税金使って生きるいわゆる生産性のない人間は生きる価値なし という考えなのでしょうが、 福祉サービス業等、 いろいろ出来ない人がいることで生まれるものもある訳で。
「人に迷惑を掛けてはいけない」 これを頑なに信じ、疑いなく守っているからこそ、 これから外れるものを悪とする価値観に行き着くのだろうと。
人なんて迷惑を掛けながらでないと結局は生きていけない… と思うのですが。
いつか、乙武さんとお話しする機会があれば 聞いてみたいと思っていたことがありました。
10月31日、AM7:30の渋谷。 ハロウィーンでしたが、さすがに朝は何事もなく。 無事、『車輪の上』著者 乙武さんに会えました。
『障害者には優しい言葉を掛けるもの』という空気を 結果的にボクは壊したことになりました。(笑)
といったことを話されていて、 確かに手足ないけど障害者であることを忘れさせる人だなと ミョ~に感心してしまいました。(笑)
「乙武さんは、いろいろな介助がないと現実として生活できないと思うのですが、人の手を借りることに罪悪感を感じたことはありますか?」
生まれながらにその身体だし、親に可愛がられていたようだから「ない」って答えるんだろうなぁ~と思いつつ、質問。
「ないよね~。だってしょうがないじゃない。 でもその分、自分にできることはやろうって!」
やっぱりそうよねぇ~、そこよねぇ~。 コレ、乙武さんみたいな有名人だからってことでなく ウチの娘にしても私にしても言えること。
出来ない現実・人の手を借りることに罪悪感を感じないって なかなか難しくて、 そこに罪を感じてしまうから人の手を借りないよう 皆、必死に歯を食いしばって生きてしまうと思うのですが、
頑張っても人の手を借りざるをえない、しょうがない!と 人の手を借りる自分を許すことができたら、 人にも厳しくなくなって 自己責任を強要する世の中でなくなるのかなぁ~と。
「しょうがない」 という言葉の威力を身をもって教えてくれた乙武さんでした。
高天麗舟