『書と占い』

書家・占い師 の視点でみえた日常のあれこれ

占いの中の「鬼」

占い師にとって立春は一年が始まるとても大事な日です。
今年は例年より一日早く、節分が2月2日、立春2月3日という暦です。

より良い春を迎えるために、その前日に豆まきで陰気の鬼を退散させるのですが
「鬼」という字は占いでもときどき見掛けます。

今から約3000年前、古代中国の金文という文字では「鬼」をこう表しました。

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キャイーンのポーズみたいw

手元にある漢字源という字書には、漢字の成り立ちとして
「大きなまるい頭をして足元の定かでない亡霊を描いたもの」とあります。

加藤常賢先生の本には、「鬼」には原始的な意味があり、甶(フツ)の部分は頭髪の長い神頭の意を表しており、この神頭を蒙(かむ)って踞坐しているのが「鬼」の意味である。とありました。

また“鬼籍に入る”の通り、大昔の中国では
亡くなった人のいる世界や亡くなった人を鬼とする考えがあったそうです。

「死人=鬼」なら鬼が嫌われるのも仕方ないかもしれないですね。

家相でも「鬼門」の玄関は嫌われ、「鬼門」に欠けがあると凶とされますが
そもそも鬼門ってナニ?と思いますよね。

古代中国では方位を
「四正(東西南北)」と「四隅(東北・東南・西南・西北)」
の八方位としていました。特に四隅には、
西北/天門・東南/地門、西南/人門・東北/鬼門という別名がありました。

方位を表す印に十二支が関係しているのですが
「この宇宙間のすべてのものは八卦に配当される」という易では
東北方位を艮(ゴン)といい、艮は「うしとら」と読みます。

そう、丑寅です。
(ここからウシのツノ、トラ皮の褌というおなじみの鬼スタイルに)

また十二支は方位だけでなく時間的な意味も持っています。
丑の刻(1:00~3:00)夜更けの寒くて陰気な時間帯
 ※「草木も眠る丑三つ時」は2:00~2:30
寅の刻(3:00~5:00)になると早朝・夜明けの時間帯
一日の変化のときです。

さらに月で考えると、丑月は旧暦の12月、寅月は正月。
旧年・新年の境目のときです。

ということで丑寅というのは、境目・変化を表しているのです。

よって丑寅(東北)方位も、
あの世とこの世の境目で鬼が出入りする場所ということから鬼門とされ
嫌われてしまったようです。

東北、ちょっと可哀想な気もしますが、その時代ではやむを得ないですね。

しかし、方位学では「現状を打開したい!」「状況を変化させたい!」など
変化・革命・再起を図りたいときに、この東北方位を使います。

今の時期、旅行へ行くのも難しいですが、
2月3日の立春までに床を塩水で拭いて掃除しておくといいですよ。

今回は “今週のお題「鬼」”にちなんでブログ書いてみました。
鬼にバイバイして気持ち晴れやかに立春を迎えたいものです。

 

高天麗舟